■ 主要扇風機室 ■


  扇風機室とは、坑内の空気を常に新鮮 に保つために、坑道の出口に設置し、坑

内の空気を排出する扇風機がある建物で、

メインの扇風機は大きく、主要扇風機と いわれました。
  初期の温度差を利用した自然通気かに 変わって扇風機による機械通気が行われ

たのは明治44年(1911)のことで、

キャペル扇風機という直翼型の扇風機が 設置されました。その後坑道の規模が大 きくなるにつれ扇風機もターボ型、プロ ペラ型と大型化していきました。
  採炭や運搬は休むことがあっても、こ の扇風機による通気が休むことはなく、 最も重要かつ経費のかかる施設でもあり ました。


左奥に見える蒲鉾型の穴の奥に主要扇風機が設置されていました



壁面に残る<主要扇風機>の表示板


主要扇風機が故障した時のための第二扇風機室

■ 風道弁室 ■


  坑道内の通気は、新鮮な空気の送り込 みだけでなく、地層から発生する爆発性 のあるメタンガスを薄めて坑外へ排出す ることによって、坑内で働く炭鉱マンの 命を守る重要な目的がありました。
  風道(ふうどう)とはこの坑道内の空 気を新鮮な状態に保つための空気の通り 道で、最後にこの弁室がありました。弁 室というのは画像に見える2つの蒲鉾型 の穴のどちらかを弁によって遮断して、 もう一方を使用する構造になっているこ とからからそう呼ばれます。風道から排 出される空気の対流は、大型の扇風機に よって行われていました。(上述)
  現在では周辺の施設は総て崩壊し、か ろうじてコンクリ製の外枠だけが生い茂 る木々に囲まれて静かに佇んでいます。


扇風機と直結していた空気の出口

 
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黒ダイヤのトンネル

プロローグ

■端島炭鉱沿革■

沿革

■主要施設■

鉱業所全景 坑道 竪坑 捲座 選炭施設 貯炭ベルトコンベア 換気施設 動力施設 硬(ぼた)

■周辺関連炭鉱■

<図>周辺地図 中ノ島炭鉱 三ツ瀬 高島炭鉱 横島炭鉱 崎戸炭鉱 池島炭鉱

■鉱業所のデザイン■

様々なデザイン