各種の選炭によってより分けられた残
土や石炭以外の岩石などをぼた(硬)(
東北以北ではズリ)といいます。
通常ぼたは鉱業所の近くに投棄され、
所謂<ぼた山>を形成しますが、端島は
海上炭鉱だったため、ぼたはおもに海中
に投棄されました。
右画像は外海側に面した住宅棟の2階
半の位置に設置されたぼたコンベアの通
り道で、壁面に垂れ下がるコンクリの板
が、かつては左側の堤防に向かって渡さ
れ、その上にぼたコンベアが載せられて
いました。鉱業所側の入口は現在では完
全に塞がれています(画像下左)。
またぼたは投棄されるだけでなく、掘
り進んだ坑道を埋める材料としても使わ
れました。鉱業所の中には、この埋戻し
用のぼたを一時的に貯蔵しておく<ぼた
ポケット>もありましたが、現在ではそ
の付近に施設の痕跡が残るだけです。
31号棟を貫通するぼたコンベアの出口

ぼたコンベアの鉱業所側の入口跡
僅かに施設の痕跡が残るぼたポケット跡