■ テレビ ■
テレビは昭和30年代の第一次家電ブ
ームの中でも、ひときわ注目を集めた商
品でした。島内に残存する確認できるテ
レビは殆どがダイヤル式チャンネルの白
黒テレビで、その製造年代も閉山間近の
ものではなく、昭和30年代のものに集
中しています。これも洗濯機同様、離島
の際に旧型のテレビは荷物になるのでそ
のまま残していった事と閉山後の略奪が
考えられますが、逆に現在とはだいぶ違
ったレトロなものばかりが残る結果にな
りました。
日給社宅と呼ばれる建物の屋上に無数
のアンテナが立ち並ぶ当時の写真があり
ますが、だれもが家電時代の到来を謳歌
した象徴のようにも見えます。またメー
カーは圧倒的にナショナルが多く、それ
に続いて東芝とサンヨーが多く確認され
ます。
SANYO 16-U30
白黒 / 音声ステレオ
昭和37年(1962)頃
63,000円
TOSHIBA
品番:d17EK 白黒
発売年:昭和34年(1959)
発売価格:106,000円 回転式スタンド別売 2,900円
TOSHIBA
品番:v14ES 白黒
発売年:昭和34年(1959)頃
発売価格:66,000円
TOSHIBA
品番:16KE 白黒
発売年:昭和38年(1963)頃
発売価格:59,800円
National
16形超高感度ハイファイ白黒テレビ
発売年:昭和38年(1963)
発売価格:65,500円
■ 冷蔵庫 ■
National
品番:NR-33F
発売年:昭和34年(1959)
発売価格:62,000円
他の家電製品と比べて一番今に近い印象を受けるのが冷蔵庫で す。画像の冷蔵庫はワンドアタイプの冷凍室一体型のもので、 島内に残された冷蔵庫の殆どがこのタイプのものですが、メー カーはやはりナショナルが多くめだちます。
National
品番:電気冷蔵庫ジェットサイクル
発売年:昭和38年(1963)
発売価格:66,000円
■ 炊飯器 ■
島内の「火」周りは、閉山時はプロパンガスでしたが、かつては
坑木(坑内の落盤を支える支柱)の余り木を燃やして使う竈でした。
竈時代には煮炊きから炊飯総てを竈で行っていたと思われますが、
その後のプロパンガスの普及と共に電気炊飯器も普及するようにな
ったのだと思います。このことは、室内に残るガス台が1レンジ式
の簡易なものが多く、さらに1台のみというところが殆どなので、
ガスレンジは主に煮炊き使い、ご飯は電気を使ったのではないかと
思われるからです。
National 自動炊飯器:昭和37〜38年(1962〜63)