香焼炭鉱の沖合約700mの洋上に顔
を出す小さな岩礁は、かつて炭鉱島だっ
た横島の頂上部分の名残です。
明治27年(1894)、高島炭鉱の
不安な将来性や他財閥の進出に対抗する
ために三菱によって買収され、本格的な
操業の始まった横島炭鉱には、端島や中
ノ島同様埋立と築堤が施され、2つの竪
坑(南竪坑・北排気坑)が開削され、電
灯が完備、尋常小学校や病院も設立され
るなどしましたが、炭質があまり良くな
い上に度重なる断層との遭遇により、明
治35年(1902)に閉山、その短い
炭鉱生命を閉じました。
その後昭和40年(1965)頃に島
の岩礁部分が次々と水没し、現在の岩礁
状の姿になりました。
現在も岩礁周辺の海底には、当時の石
垣の一部が残存しているそうです。
短命に終わった炭鉱時代の後、水没してしまった横島の現在の姿
